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フランク ヴァイオリン・ソナタ(ベルギー)

フランクの生涯にただ1曲残されたこのヴァイオリン・ソナタは64才の1986年に着想されたいわば「白鳥の歌」です。

9月26日、親友であったヴァイオリニスト E、イザイの結婚式のお祝いとしてこのソナタの総譜が届けられ、フランクの作品を各地で積極的に演奏していたイザイはたまたま式に出席していたボルド・べーヌ女史に伴奏を頼みその場でソナタの一部を弾いたと言われています。

そして公演初演はその年の11月ブリュッセルの博物館で行われ、その後パリでも話題を呼びました。
曲は4つの楽章からなり、フランクの有名な交響曲2短調でも用いられているように、いくつかの動機を基にして全曲を統一する循環形式で作曲されています。このソナタはピアノとヴァイオリンの音楽的内容が対等であり、ピアノはヴァイオリンの伴奏ではなく、ヴァイオリンも単なる独創楽器ではなく、ピアノとヴァイオリンの二重奏曲と呼ぶべき大曲です。

非常に印象的な和音で始まる第1楽章 幻想的な叙唱と題された自由な形式による第3楽章、曲のスケールは大きくて変化に富み、甘美でありながら深い内容と幻想的な雰囲気を持ち、今日でも圧倒的な人気を誇る作品です。まさにヴァイオリン・ソナタの代表的な曲目として広く愛されています。

※演奏をお聴きになるには、2枚目、3枚目の画像の「▶️」印をクリックしてください。